全国的に猛暑が続く中、ここ標茶町でもこの夏は記録的な暑さでした。
引退馬が暮らす牧場でも1頭が熱中症になりました。牧場にとっても初めてのことです。馬は自分ではうまく体温調節ができません。そのため熱中症になったら、馬体に水をかけて冷やすのが最も効果的といわれます。この馬もそのようにして無事回復しました。
しかし、毎年のように異常気象と言われる昨今、馬の暑熱対策という課題は、来年以降もますます重要になっていくでしょう。当NPOとしても、事業者や標茶町の飼養環境整備に関する取り組みに協力しながら、ともに検討していきたいと思います。
ふだんの夏の暑さ対策
昼夜放牧のパドックには日陰となるシェルターがあり、自然の川も流れています。夏の間、馬たちは、暑ければ日陰で休み、のどが乾いたら水を飲み、…と日々暮らしています。
舎飼いの馬たちも、日中はパドックで放牧されていますが、こちらのパドックには屋根がありません。そのため、真夏日が続くような時期は、日中放牧から夜間放牧に切り替えます。暑い時間帯は風通しのよい厩舎の中で過ごし、夜間は涼しいパドックで過ごします。また単日でも、猛暑の予報が出ていれば、放牧時間を早めたり午後早々に集牧したりという“サマータイム放牧”もあります。
この夏の「記録的な暑さ」
標茶町の月平均気温をざっと過去10年ほど遡ってみると、今年は最も暑い夏だったようです。そして最も暑かった日は8月25日、最高気温35.1℃でした(気象庁HP/過去の地点気象データ・ダウンロードより)。
馬にも人にも、本当に、厳しい夏でした。